禁煙したいのにできない……タバコのメカニズムとは
健康に害があるとわかっているのに、やめられないものの筆頭として挙げられるのが「タバコ」ではないでしょうか。
筆者の友人にも喫煙者がいるのですが、「このままずっと喫煙者ではいけない。」「いつかはやめないといけない。」ということを感じているようですが、「今はまだいいから。」と禁煙から目をそらし続けています。
そこで今回は、喫煙することのメカニズムをご紹介いたします。
メカニズムを知れば、禁煙も難しいことではないかも?
なぜタバコが吸いたくなるのか
喫煙行為というのは依存症です。
禁煙ができない=タバコに依存しているからです。
依存症というものは、脳内物質や特定の成分を体が欲している状態です。
麻薬などの薬物やギャンブルをしたときに出るドーパミン・お酒に含まれるアルコール。
もちろん、タバコの場合はニコチンです。
薬物中毒やギャンブル中毒・アルコール中毒と同じようにニコチン中毒という言葉が存在することからもわかるかと思います。
ニコチン中毒
しかし、ニコチン中毒という言葉の重みがないのも確かです。
タバコの場合は、法律で成人以上は喫煙してもいいと認められていますし、同じく法律で認められているアルコールやギャンブル(パチンコやスロット/※ギャンブル自体は日本では法律で禁止されています。)に比べると……。
・アルコール中毒
手が震えるなどの見ただけでわかる症状が出る。
飲み過ぎて救急車で運ばれる。
最悪の場合、死ぬこともある。
・ギャンブル中毒
金銭面が圧迫される。
最悪の場合、破産してしまう。
といった悪すぎるイメージがついているのに対して、
・ニコチン中毒
ガンになる確率が上がるが実感はなく、いざガンなってから気付く。
自分よりも周りに対する影響の方が強い為、自分では気づきにくい。
と、死や破産などと直接結びついているわけではありません。
例えば友人や恋人・家族など、あなたの大切な人が薬物・アルコール・ギャンブルなどに依存しているとわかった場合、それを止めさせたり、説得したりすると思いますが、タバコの場合は、そう言った事はないでしょう。
これはタバコが他の依存症と比べると、そこまで悪いものと認識されていないというのもあるでしょう。
(もちろん今の日本は、禁煙という風潮が広まりつつあり、タバコが嫌いな人は増えてきています。)

禁煙に対する間違った知識
いざ禁煙をしようと思っても、間違った禁煙方法をしてしまったり、なぜタバコが吸いたくなるかをしらなかったりすると、成功率は上がります。
失敗しないためにも、しっかりと知識を付けておきましょう。
・本数を減らす。
これは禁煙をする前にやってしまいがちな間違いです。
タバコをいきなりやめるよりも、少しずつ減らして最後は0本にしよう。という気持ちはわかりますが、その1本1本に対する依存度が強くなってしまうので、まず成功しません。
・ストレス解消で一服は間違い。
仕事がうまくいかない。恋人や友達と喧嘩した。ニコチンが切れた。など日常生活には様々なストレスがありますが、この中でタバコが抑えてくれるのはニコチン切れのストレスのみです。
タバコを吸うとニコチン切れの症状がなくなり、スッキリするために勘違いしてしまうのです。
・1本だけならの気持ちを持たない。
周りの友人たちに誘われて……。ラーメンの後に1服だけ……。ここで吸ってしまうとせっかくの禁煙が水の泡になります。
これは脳内に「煙草を吸ったときに働く神経回路」が存在するためです。この神経回路は一度組まれてしまうと一生消えることはありません。
禁煙をしていたのに1本吸ってしまったことから、また喫煙者に戻るという話をよく聞きますが、それは当人の意志が弱いのではなく、喫煙者特有の回路が組まれているためです。
いかがでしたでしょうか。
私たちが思う以上に煙草は人間の体に対し強い影響力を持っています。
タバコを止めたいと思う気持ちがあるなら、早めに禁煙をした方がいいでしょう。